東京都港区高輪にて富本憲吉の鉄描皿、作家物の陶器、着物、反物。

東京都港区高輪にて富本憲吉の鉄描皿、作家物の陶器、着物、反物をお売りいただきました。

業者様のご紹介で、お荷物のお片付け整理でお呼びいただきました。お着物や陶器をご処分されたいとご連絡いただき、本日出張買取させていただきました。お売りいただいたお品は人間国宝 富本憲吉の鉄描皿二点、近藤悠三の花瓶など作家物の陶器、訪問着や大島紬などの反物。当社の得意とするお品ばかりでございました。富本憲吉が制作された作品の場合、底部や高台内の描き銘(サイン)の違いを見分ける事でその作品が制作された年代を特定することができます。描き銘から本作品は氏の初期作品であることがわかります。一点は高台内に描き銘「憲」、安田茂郎識箱に納められております。もう一点は高台内に描き銘「富」、伊藤竹香堂の額にて額装されております。前作ではありますが、どちらも状態の良い作品でしたので、お客様にご満足いただける査定額で買い取らせていただきました。素晴らしい作品をお譲りいただき、誠に有難うございました。

富本憲吉(とみもとけんきち)1886(明治19)-1963(昭和38)
1886年 奈良県生駒郡安堵町に生まれ。幼少より絵を学ぶ
1908年 大学卒業前にロンドンへ私費留学。(留学中に卒業)
1911年 ロンドンから帰国。来日していたバーナード・リーチと出会い、交友を深めてゆく
1913年 故郷の裏庭に簡単な窯を作り、楽焼作りを始める
1926年 奈良から世田谷に住まいを移し、窯を築く。(以降を東京時代ともいう)
1944年 東京美術学校教授になる
1946年 美術学校および芸術院会員を辞し、家族とも別れ、京都へ移る。
1949年 京都市立美術大学教授
1955年 重要無形文化財技術指定保持者(人間国宝)に認定される。
1961年 文化勲章受章
1963年 死去