東京都目黒区南にて八島正明、堀田高の油彩画、反物など。

東京都目黒区南にて八島正明、堀田高の油彩画、反物などをお売りいただきました。

業者様のご紹介で、お引越し前のお片付け整理でお呼びいただきました。お引越し先が狭くなるので絵画や反物などをご処分されたいとご連絡いただき、出張買取させていただきました。お売りいただいたお品は八島正明の油彩画「夏の日」三点、「水筒と花梨」、堀田高の油彩画「白いテーブル」、「白い塔」、大島紬や結城紬の反物数点。八島正明は広島で原爆の熱線によって刻まれた石段の影を見たことや、幼くして妹を亡くした経験などにより、「影」への関心を高め制作に取り組んできました。作品はキャンバスに白い油絵具で地塗りを施し、その上に黒い油絵具を重ねたものが土台となっております。木綿針で画面を引っ掻き、白くしたい部分を削ると、独自のモノクロームの静寂な世界が出現します。「夏の日」の兄妹は幼くして失った妹を思い描いた作品なのかもしれません。手をつなぎ歩く姿がとても良いです。堀田高は一枚の絵の人気画家。印象派の巨匠・ルノワールが晩年を過ごした町であるカーニュで創作活動をしました。ルノワールが住んでいた近くにアトリエを構え、周辺の風景や花を中心に作品を発表。2009年に帰国し「空間が広くて遠望が良いカーニュの景色に似ている」という理由から真鶴町へ移りました。90年にニース・リビエラ絵画・彫刻アカデミー主催の「秀作美術展」でグランプリを受賞しました。お売りいただいた作品は南仏カーニュの風景画。堀田高らしい素晴らしい作品であります。いずれもタトウ箱があり、作品状態も良好。お客様にご満足いただける査定額で買取することが出来ました。お引越しで泣く泣くのご処分とのこと、大切に次へと橋渡しさせていただきます。お忙しい中、六角堂をご指名くださり有難うございました。

八島正明(やしままさあき)1936年~
1936年 三重県いなべ市に生まれる。
1939年 名古屋市に転居する。
1944年 郷里へ疎開する。
1959年 三重大学学芸学部卒業。
1961年 第21回美術文化展に初入選。*以後出品を重ねる。65年会員、2001年退会。
1965年 第25回美術文化展で美術文化賞受賞。
1966年 個展(納屋橋画廊, 名古屋)。
1967年 第11回シェル美術賞展で佳作賞受賞。*70年第14回展、74年第18回展で同賞受賞。
1969年 第4回ジャパン・アート・フェスティバル(パリ)。
1974年 第9回ジャパン・アート・フェスティバル(モントリオール)。第18回安井賞展で安井賞受賞。
1977年 第8回国際青年美術家展。第13回現代日本美術展。
1978年 第12回日本国際美術展。
1979年 第1回明日への具象展。*82年第4回展まで出品。
1980年 現代日本のマニエリスム展。
1985年 第1回具象絵画ビエンナーレ。*89年第3回展も出品。
1987年 個展(西武アート・フォーラム)。
1996年 大阪国際トリエンナーレ。第3回小磯良平大賞展(神戸市立小磯記念美術館)で佳作賞受賞。
2005年 個展(伊勢現代美術館)。
2008年 「版」の誘惑展(名古屋市美術館)。
2009年 幻想と抽象展(岡崎市美術館)。
2010年 針生一郎が選んだ愛知60年代の現代美術展(堀美術館)。

堀田高(ほったたかし)1934年~
1934年、京都で生まれる。武蔵野美術大学卒業。
1970年渡仏し、南仏カーニュで40年創作活動をする。
1990年にニース・リビエラ絵画・彫刻アカデミー主催「秀作美術展」でグランプリ受賞。
2009年に帰国し、2014年真鶴に堀田高洋画館開設。
現展会員、努力賞など他多数受賞。東京・パリ・ニースにて個展を開催。