月別アーカイブ: 2019年7月

栃木県那須塩原市にて、くり甲のお琴、17弦の琴、琴道具、三味線など。

栃木県那須塩原市にて、くり甲のお琴、17弦の琴、琴道具、三味線をお売りいただきました。

お荷物のお片付け整理でお呼びいただきました。本日お売りいただいたお品は、琴や三味線などの和楽器。17弦のお琴は数も少なく、人気がございます。十七弦は低音部分まで奏でられるため演奏会用・プロ用に使われます。十七弦であれば、すだれ彫り、並甲でも買取可能でございます。糸は締めなおしたばかりの状態で、調律ハンドルや猫足も付属しておりました。十三弦の琴はくり甲、綾杉彫り、玉縁包み、龍舌には蒔絵が施されており、舟一刀、正水、と銘がございます。こちらも糸を締めなおしたばかりの状態で、琴柱などの付属品が付いておりました。所々傷みはございましたが、どちらも人気のお琴でしたので、買取させていただきました。三味線は使用感少なく状態も良かったので、こちらも買い取らせていただきました。良いお品をお売りいただき有難うございました。演奏用のお琴や17弦琴は高価買取りが望めますが、お稽古用の13弦琴はただいま買取が大変厳しい状況です。現在たくさんのお琴買取のご依頼をいただいておりますが、演奏用のお琴、17弦琴のみの買取とさせていただきます。
六角堂では、琴、三味線の他、笙、神楽笛、和太鼓、小鼓、尺八、琵琶、高麗笛、篳篥などの和楽器を強化買取りしております。また、雅楽、能楽、狂言、歌舞伎、祭礼、神楽、演奏会などの伝統舞台芸術に使用される和楽器や付属のお道具も買い取り査定しています。ご不用の和楽器がございましたら、是非六角堂をご指名ください。
お品をトラックへ搬出中に雲行きが怪しくなり、その後すぐに雨になりました。雨に濡れずにギリギリ積み込みが間に合って良かったです。帰りに「壱番亭 黒磯店」さんへ寄りました。一番人気の辛ネギ熟成味噌ラーメン、とても美味しかったです。

東京都練馬区東大泉にて、偕楽園製黄交趾寿字文大花入、端渓硯など。

東京都練馬区東大泉にて、偕楽園製黄交趾寿字文大花入、端渓硯などをお売りいただきました。

本日は二件の出張買取。一件目はさいたま市桜区へ出張買取させていただきました。先日お呼びいただいた不動産業者の方のご紹介で伺いました。本日はお着物、反物、毛皮、贈答品などを買取りさせていただきました。今回もまた、お客様をご紹介くださり有難うございました。二件目は東京都練馬区東大泉へ遺品整理でお呼びいただきました。こちらではお客様のお爺様が大切にされていたという偕楽園製の黄交趾寿字文大花入や端渓硯などをお売りいただきました。お売りいただいたお品は偕楽園焼の代表的な作品である寿字文花生です。釉薬は黄色、内面全体にも黄釉が施されています。底面高台内に陰印刻銘で「偕楽園製」(楷書体)とあります。交趾とは本来、元時代に中国南部で生産された陶磁器の一種で、古くから中国の文化が日本の文化に多くの影響を与えてきました。偕楽園製のお品はよく買い取りさせていただきますが、紫交趾の二彩のものが多く、黄交趾三彩のものは数少ないです。偕楽園製のお品は個人的にも好きで、本品はお客様にお喜びいただける査定額で買い取らせていただきました。端渓硯も古くて良い硯、良いお品をお売りいただき有難うございました。
本日は倉庫近くにある松栄庵さんでなめこそばをいただきました。いつもはうどんを食べますが、たまにはおそばもいいものですね。

偕楽園焼(かいらくえんやき)
紀州藩御庭焼。紀州藩主十代徳川治宝の西浜御殿の偕楽園における御庭焼。文政十年(1827)~嘉永五年(1852)。京より 楽九代了入・十代旦入 永楽保全 仁阿弥道八 二代弥助(久楽)らが来て制作している。
作品には 楽焼、釉の色が黄・紫・緑等の交趾・青磁等があります。紀伊藩10代藩主である徳川治宝は、文政2年(1819)、和歌山城下の南西(現在の県立和歌山工業高校付近)に別邸・西浜御を築き、以後、その御殿の庭園・偕楽園で偕楽園焼という御庭焼をおこないました。
偕楽園焼の制作や指導には、京都から表千家9代の了々斎(1775-1825)や、表千家10代の吸江斎(1818-60)をはじめ、楽旦入(1795-1854)、永楽保全(1795-1854)などの著名な陶工が招かれております。文政2年、文政10年(1827)、天保7年(1836)の少なくとも3回焼かれたことがわかっており、作品には楽焼系と磁器系の二つの種類があります。
偕楽園焼には無銘のものも多く、銘があるものは「偕楽園製」の二行角印や丸印、「偕楽」一行丸印など様々な種類があり、楽焼系と磁器系で押されている印が異なっています。

東京都中野区にて、人間国宝浜田庄司の鉄絵白差方壷、秦蔵六の花器など

東京都中野区上高田にて、人間国宝浜田庄司の鉄絵白差方壷、秦蔵六造の塗金銅立鼓式花器をお売りいただきました。

業者様のご紹介で、遺品整理にてお呼びいただきました。贈答品がたくさんあるとのことでお呼びいただきましたが、中には人間国宝である浜田(濱田)庄司の鉄絵白差方壷や秦蔵六造の塗金銅立鼓式花器など、当社で買い取りを強化している作家物などもございました。浜田庄司は昭和に活躍した陶芸家で、昭和30年に重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定されました。日常的な暮らしの中で使われてきた民芸品の中で「用の美」を見出した「民芸運動」を柳宗悦、河井寛次郎、芹沢銈介らと共に推進したことでも有名となっております。次男の濱田晋作、三男の濱田篤哉、孫(晋作の次男)の濱田友緒はいずれも陶芸家、四男の濱田能生は硝子工芸家として活躍しました。秦蔵六は江戸から明治にかけて代々「蔵六」の名と伝統の鋳金技法を継承している鋳金家です。秦蔵六の作品は共箱など欠品しておりましたが、買取強化中の作家作品ですので、お客様にご満足いただける査定額で買い取らせていただくことが出来ました。良いお品を多数お売りいただき有難うございました。六角堂では、浜田庄司など人間国宝の作品を買取強化しております。ご処分をお考えの作品がございましたらお気軽にご相談くださいませ。査定経験の豊富な専門スタッフが細かく丁寧に査定させていただきます。
帰宅後、近所にある博多ラーメン鶴亀堂三芳藤久保店さんへ行きました。博多豚骨ラーメンにネギをトッピング、臭みのない濃厚スープが美味しく、今日もまた替玉をしてしまいました。

浜田庄司 (はまだしょうじ)1894(明治27)~1978(昭和53)
1894 神奈川県川崎市で生まれる。生家は東京で文房具店経営。本名象二
1916 東京高等工業学校(現、東京工業大学)窯業科卒
1918  河井寛次郎と沖縄へ、壷屋を訪問
1920 バーナード・リーチに同行し、渡英。
1937 日本民芸館の理事に就任
1942 益子に大型登窯築窯
1949 第1回栃木県文化功労賞受賞
1953 昭和27年度芸術選奨文部大臣賞受賞
1956 民芸陶器で重要無形文化財保持者認定
1964 紫綬褒章受章
1968 沖縄タイムス賞受賞。文化勲章受章
1969 益子名誉町民となる
1974 日本民芸協会会長就任
1976 川崎市文化賞受賞
1977 益子参考館開館 館長に就任
1978 益子にて没。享年83