東京都三鷹市にて中村岳陵の掛軸、服部織物謹製 青々庵の袋帯、着物。

  

東京都三鷹市にて中村岳陵の掛軸、服部織物謹製 青々庵の袋帯、訪問着など着物をたくさんお売りいただきました。

業者様のご紹介で、お引越し前のお片付け整理でお呼びいただきました。お着物や掛け軸などをご処分されたいとご連絡いただき、本日出張買取させていただきました。お売りいただいたお品は、中村岳陵の掛軸、服部織物謹製 青々庵の袋帯、訪問着などお着物、反物など。たくさんのお品がございましたが、一点一点丁寧に査定し、お客様にご満足いただける査定額で買取することが出来ました。掛軸は日本画家 中村岳陵の鯉の図。二重箱に収められております。所々にシミが出てしまっておりましたが、買取強化中の作家作品ですので買取させていただきました。画像の袋帯は京都・西陣の老舗、服部織物。服部織物は創業1788年から脈々とその卓越した技術力と創作性で親しまれてきました。天明の昔から、京都・西陣に帯を織りつづけて200有余年。服部織物は名匠の心と技を今に受け継ぎ手づくりの帯の美をひろめています。色彩の美しさ、確かな技術をもって生み出される緩やかな曲線は他に類を見ない西陣ならではの帯姿です。あるデザイナーの色選びから始まった「青々庵」。おしゃれな女性が無言で個性を語れる色無地を。色あいは渋くて派手。着こなし次第で地味にも派手にもなる。色無地の常識を破ったダークな三十色のきものからスタートしました。状態は締めてはおりますが、特に目立ったシミ汚れなどもなく大変良い状態です。他にも作家物の訪問着や紬などをお売りいただきました。また、反物や和装小物なども併せてお売りいただきました。茶道具がたくさんあり、ご処分される際にまたお呼びいただけるとのこと、楽しみにお待ちしております。ご家族の思い出のお品々、大切に次へと繋げさせていただきます。本日は六角堂をご指名いただき、誠に有難うございました。

中村岳陵(なかむらがくりょう)明治23年(1890)-昭和44年(1969)
伝統的な大和絵の技法に近代西欧絵画の描法を取り入れ、情緒・格式・理論が調和する独特の世界を拓く。毎日芸術大賞、朝日文化賞受賞。文化勲章受章。日展顧問、帝国芸術院会員、文化功労者。
1890年 静岡県下田市に生まれる。本名恒吉。
1902年 はじめて野沢堤雨に師事、光琳派を学ぶ。
1904年 土佐派の川辺御楯に師事する。
1908年 東京美術学校(現:東京芸術大学)日本画選科に入学。紅児会に入る。
1912年 東京美術学校を卒業。同年第6回文展に≪乳糜供養≫を出品し、入選。
1914年 今村紫紅、速水御舟らと赤耀会を創立。
1915年 再興日本美術院の同人に推された。
1921年 第8回院展の平家物語に取材した≪輪廻物語≫や、≪浮舟≫、≪竹取物語≫、
1927年 第14回院展の白楽天の詩を取材した≪貴妃腸浴≫など、古典に取材した作品を発表する。
1928年 日本美術学校教授となる。
1930年 福田平八郎、山口蓬春らと六潮会を創立。
1935年 帝国美術院改組に際して参与になり、以後新文展、日展に出品した。
1947年 帝国芸術院会員、日本芸術院会員となる。
1948年 彩交会を結成。
1950年 日本芸術院脱退、日展へ移る。
1961年 朝日文化賞、毎日芸術大賞受賞。
1962年 文化勲章を受章した。
1969年 逝去。