東京都渋谷区代官山町にて、藤田嗣治の木版画「赤いショールの女」、アンティーク家具。

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東京都渋谷区代官山町にて、藤田嗣治の木版画「赤いショールの女」や桐たんすの買取。お引越しに伴うお片づけ整理でお呼びいただきました。

藤田嗣治 ふじた つぐはる(レオナール・フジタ)は、モディリアーニやシャガールなどと並んでエコール・ド・パリを代表する画家のひとりであり、フランスで最も有名な日本人画家。
陸軍軍医の家に生まれた藤田嗣治は、父の上司だった森鷗外の勧めもあり東京美術学校西洋画科に入学し、画家としての道を歩み始めますが、日本にいたこの頃の藤田嗣治は、文展に出品しても落選ばかりしていました。 その後、渡仏し、最新のアートに触れることでまたたく間に才能が開花、パリ画壇に一大センセーショナルを巻き起こしました。
あのピカソまでもが、藤田嗣治を天才と呼ぶほどの才器で、戦時中の狭間にも、藤田嗣治の絵はパリで称賛し続けられました。
藤田嗣治の表現する白は、代表作の一つ「眠れる女」にもみられるように、独特の肌の色・質感をもち”乳白色の肌”と呼ばれ、藤田嗣治の代名詞となっています。
藤田嗣治は、日本画の伝統をミックスしながら、まったく新しい独自の画境を切り開き、裸婦などのヌードの評価が高く、春画のエロスをも感じさせると、パリで大絶賛されました。
藤田嗣治の木版画作品「赤いショールの女」は、ショールのドレープ描写の美しい赤と対照的なドレスの黒、そして女性の肌の白に、背景のグリーンなど、よく吟味された色味の作品です。
女性のネックレスにからめられた人差し指と、どことなく静けさと陰鬱さが漂う表情が、艶めかしさをも感じさせ、藤田嗣治のセンスと技術の高さを感じる素晴らしい作品を買受けさせていただきました。

藤田嗣治 ふじた つぐはる(レオナール・フジタ)
1886年11月27日 – 1968年1月29日(享年:81歳)
1886年 東京市牛込区新小川町に生まれる。
1905年 東京美術学校西洋画科に入学。
1913年 パリに渡り、モディリアーニ、スーチンらと交遊を結ぶ。
1919年 サロン・ドートンヌに出品し全作品入選、会員に推挙される。
1921年 サロン・ドートンヌの審査員に挙げられる。
1925年 レジオン・ド・ヌール五等勲章を贈られる。
1940年 パリから帰国。
1943年 朝日文化賞受賞。
1948年 近代日本美術総合展に出品。
1949年 渡米の後、パリに戻る。
1951年 「我が室内」「アコーデオンのある静物」など代表作をパリ国立近代美術館に寄贈。
1955年 フランス国籍を取得。日本芸術院会員を辞任。
1959年 君代夫人とともにカトリックの洗礼を受ける。洗礼名レオナール。
1966年 ランスのノートルダム・ド・ラ・ペ・フジタ礼拝堂を自ら建設。
1968年 死去。日本政府より勲一等瑞宝章を追贈される。

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