東京都国立市富士見台にて、玉川堂製の朧銀鎚起銅製一輪生、石井伯亭の自筆色紙画「春社」。

東京都国立市富士見台にて、玉川堂製の朧銀鎚起銅製一輪生、石井伯亭の自筆色紙画「春社」をお売りいただきました。

遺品整理にてお呼びいただきました。お父様が集めていらっしゃった置物や石井伯亭の自筆色紙画「春社」、玉川堂製の朧銀鎚起銅製一輪生などを買い取らせていただきました。玉川堂の作品を数多く扱ってきましたが、朧銀のものは珍しく、はじめて拝見させていただきました。「春社」とは、春の社日(しゃにち)のこと。社日(しゃにち)は、雑節の一つで、産土神(生まれた土地の守護神)を祀る日。春と秋にあり、春のものを春社(しゅんしゃ、はるしゃ)、秋のものを秋社(しゅうしゃ、あきしゃ)といいます。春分または秋分に最も近い戊(つちのえ)の日が社日となります。伯亭のこの絵は、春社の日の景色を描かれたもの。他にも、万年筆やカメラなどたくさんのお道具をお譲りいただきました。数多くございましたが、一点一点丁寧に査定させていただき、お客様にご満足いただける査定額にて買い受けました。大切にされていた思い出のお道具たち、大切に次へと橋渡しさせていただきます。良いお品をお譲りいただき有難うございました。
倉庫へ戻る途中、所沢市にあるジョリーパスタさんへと寄りました。出張買取がずっと続いており、なかなか我が家で食事が出来ず、外食の日々を送っております。たまにはパスタでもと、ジョリーパスタさんを選びました。わたしは季節限定メニューの「とろ〜りチーズと牡蠣のクリームスープパスタ」に、「パルマ産生ハム」をいただきました。限定メニューという言葉に弱いわたしですが、クリームパスタとっても美味しかったです。

石井柏亭(いしいはくてい)1882年ー1958年
日本の版画家、洋画家、美術評論家。 明治15年(1882年)東京都台東区に生まれ、父は日本画の石井鼎湖、弟は彫刻家の石井鶴三。 明治30年(1897年)浅井忠に入門して油絵を学ぶ。 明治33年(1900年)結城素明らが自然主義を標榜して結成した天声会に参加、新日本画運動を推進。 明治35年(1902年)太平洋画会に参加。 明治37年(1904年)東京美術学校洋画科に入学するが、眼病のため中退。 明治40年(1907年)山本鼎とともに美術雑誌方寸を創刊、近代創作版画運動の先駆をなした。 明治43年(1910年)ヨーロッパに外遊。帰国後大正2年(1913年)日本水彩画会を創立。 大正3年(1914年)有島生馬らとともに二科会を結成。 大正11年(1922年)東京帝国大学工学部講師。西村伊作が創立した文化学院で教壇にたつ。 昭和3年(1928年)フランス政府よりジオンドヌール勲章受賞。翌4年中央美術を創刊。 昭和10年(1935年)帝国美術院会員となり、二科会を辞す。 昭和11年(1936年)一水会を結成 昭和12年帝国芸術院会員 代表作「ウイーン」水彩は静岡県立美術館に所蔵。 東京十二景の連作(木版画)は和歌山県立近代美術館に所蔵されている。