東京都港区芝にて、桐箪笥、お着物、人間国宝磯井如真の本鼈甲金蒔絵簪笄など。

東京都港区芝にて、桐箪笥、塩沢紬や結城紬、絞りの羽織、袋帯、人間国宝磯井如真の本鼈甲金蒔絵簪笄などをお売りいただきました。

遺品整理にてお呼びいただきました。お母様が大事にされておりました思い出の桐箪笥、お着物をまとめて買い受けさせていただきました。長年たんすにしまったままだったようで、残念ながらシミが多く出てしまっているものが多かったです。シミ汚れがございましたが、良い着物が多かったので、全て買い受けさせていただきました。本鼈甲金蒔絵簪笄は人間国宝である磯井如真の作。こちらは状態も良く、お客様にご満足いただける査定額にて買い受けました。お母様の思い出のお品、次へと大事に橋渡しさせていただきます。
当社でお着物を査定する際に注意している点は、産地や作家など、流行のものかどうか、正絹や綿などの素材、十分な裄や丈があるかどうか、そして大事なのが保管状態です。シミや汚れの目立つものはどうしても減額査定になってしまいます。たとえ良い着物であっても状態のひどいものには査定が付かない場合もございます。着物は湿気を嫌いますので、厚みあるしっかりとした桐箪笥に保管されることをお勧め致します。また、櫛(くし)や簪(かんざし)などの髪飾り、帯締め、帯留めなどの和装小物は、箱と同時にお売りいただくと、査定額があがります。共箱は保管にも適しておりますので、失くさずに一緒に保管されることをお勧め致します。
ご自宅でずっと眠っている反物や、なかなか日の目をみない着物、をお持ちの方は着物買取に経験豊富な六角堂をお呼びください。査定のみでも結構ですので、たくさんのご依頼お待ちしております!東京都内はもちろん、関東一円出張見積無料、鑑定無料です。数量が多い場合、他にも美術品・骨董品などの鑑定物がある場合は全国出張可能です。

磯井如真(いそいじょしん)
香川県出身の漆芸家。本名を雪衛(ゆきえ)といい、のちに雪枝と改めました。
磯井如真は地元の香川県立高松工芸高等学校を卒業すると大阪に行き山中商会に入社して、そこで中国漆器の修理に携わっていました。
その後、高松へ戻って製法が途絶えていた香川漆器の研究を重ねていき、やがて独学で香川漆器の復活に成功することになります。
香川漆器は別名香川三技法とも呼ばれており、その技法は彫漆(ちょうしつ) 、存清(ぞんせい)、蒟醤(きんま)の三種類に分けられております。
その中でも磯井如真はタイ国の植物の実の名前から取った蒟醤(きんま)が得意とされその工程は、漆を何層も塗り重ねた上に文様を線彫りして彫った模様を色漆で象嵌して埋めていき黄漆や朱漆の色ごとに彫りあげ充填させる作業を繰り返して全部の充填が終わると余分な漆を取り除いて表面を平らに研ぎ出して完成させる独特の技法です
また、さらに蒟醤の技法を進化させた凸版印刷をヒントで生みだされた点彫り蒟醤の技法を考え出しました。
これまでの蒟醤の技法では線彫りでしていたので、はっきりとした線での表現しか出来ませんでしたが、点で彫る事によって線に強弱ができ、ボカシ効果や深みができ立体的な独特な風合いに仕上げる事に成功しました。
香川漆器を復興させただけではなく、後進の育成にも尽くしており、三男の磯井正美、太田儔など重要無形文化財の認定を受けた弟子も輩出しております。

1883年 香川県で生まれる
1903年 香川県立工芸学校卒業し、大阪の美術商・山中商会に勤務する
1909年 帰郷し、香川漆器の研究に励む
1953年 岡山大学教授に就任する
1956年 重要無形文化財「蒟醤」保持者に認定される
1961年 紫綬褒章を受章する
1964年 勲四等旭日小綬章を受章する
1964年 8月23日逝去