東京都目黒区上目黒にて、桐たんす、お着物、太田昭夫の木彫り彫刻「鹿」の置物をお売りいただきました。

 

東京都目黒区上目黒にて、桐たんす、着物、太田昭夫の木彫り彫刻「鹿」の置物をお譲りいただきました。

本日わたしは長男の運動会のため、当社のエースN尾が出張買取へと伺いました。息子さん夫婦と同居することになり、桐箪笥や着物が邪魔になるとの事でお呼びいただきました。削り直し後の状態があまりよくありませんでしたが、珍しいハーモニカたんすでしたので、買い受けさせていただきました。桐たんすは、密閉度が高いので、引出を押したり引いたりすると違う段のところの引出がでたり引っ込んだりします。引出の各段の棚の奥の方に、空気の通りができるよう、少しだけ隙間を作っているからです。この空気穴がないと、引出の奥が真空状態になって、引出を引くとき重くなるので、軽く引けるように考えられた職人の知恵です。 その空気穴を利用して、ハーモニカを取り付ければ、ファーと音が鳴るのです。ハーモニカは「息を吸う/吐く」で音が違うように、ハーモニカたんすも一つの引出しを「引く/押す」で音が変わります。防犯という意味合いと職人の遊び心ですかね。

長男の運動会は途中小雨がぱらついたりしましたが、無事最後まで終了しました。久々の運動会、息子の成長を驚きながら見ておりました。いつの間にこんなことが出来ることになったのだろうと、ただただ驚くばかりです。来年も必ず行くことにします。昼休憩で、小学校の近くにある「嘉津味屋 三芳店」さんへと行き、三色そばをいただきました。いつもコテコテのラーメンばかり食べているわたしですが、たまにはあっさりとしたそばも美味しいものですね。とても美味しかったです!

彫刻家・太田昭夫(1930~88)号は照玄
大阪市生まれで漢学者の祖父、日本画家の父の下で漢籍や芸術に親しみ、大阪市立工芸学校に入学するが、終戦末期の大阪大空襲で一家は罹災。その後、母方の親戚が住む奈良に移り、46年、奈良県工芸伝習生木彫科に入学しました。23歳の時「鹿」が日展に初入選、以降、鹿をモチーフに多くの作品を発表されました。太田氏の作品は、表面を磨いたり彩色したりせずに、ノミの痕跡をそのまま残した素地仕上げが特徴。表面を磨いたり、彩色したものはほとんどございません。全身に残る1つ1つのノミの跡は今まさに打ち込まれたような荒々しさで、それが鹿の野性味を引き出しています。材はヒノキより粘りのあるクスノキを多く使われました。