東京都渋谷区宇田川町にて油彩画やリトグラフなどの絵画、人気彫刻家舟越保武のブロンズ像「ローラ」をお売りいただきました。

dscn2930dscn2932

東京都渋谷区宇田川町にて油彩画やリトグラフなどの絵画、人気彫刻家舟越保武のブロンズ像「ローラ」をお譲りいただきました。

言わずと知れた人気彫刻家舟越保武のブロンズ像を買い受けました。これまで、舟越氏の作品「少女A」「S嬢」などを数多く買い受けましたが、今回のお譲り頂いた作品は「ローラ」になります。

この女性像のモデルは、スペインを訪れたときに親しくなった経済学者の娘ローラ。舟越は彼女自身を前にして石を彫っていったのではなく、あら かじめ用意したスケッチや写真によりながら制作を進めた。その後毎年送られてくる彼女の写真をもとに「LOLA」は何体も作られた。少女から大人へと変化 成長していくローラの姿とともに、この彫刻家の作風の変化も追うことができる。
1987年に脳梗塞で倒れた後、ある作品集のために寄せた舟越保武の短いエッセーには、自分の彫刻が存在するということへの省察が記されている。自らの考 えの尺度にそって制作を進めることの愚かさ、種々の煩悶や苦痛を仕事に影響させてはいけない、彫刻を作る職人としてすべての煩わしさから自分を解放して仕 事をしようと。そこからさらに、人は自らでは計り知れないものによって支えられるものであるならば、風に吹かれて流れ去る野の花ように自身も同じ運命をた どり、なすべき特別なことは何もない、という思いに達する。
「LOLA」が作られるようになってから、彼の作る女性像の眼差しは現実から人の心へと向けられ始めているようである。

六角堂では「舟越保武」先生の作品を探しております。
ご所蔵の作品がございましたら、
無料にて誠意査定評価のうえ、即金で高価買取りさせていただきます。
舟越保武作品の正当な評価での売却をご希望の方は、是非六角堂まで!
ブロンズを含む彫刻作品をお見積りの際には、詳しい鑑定士が査定させていただきます。他にも時代家具、古道具、骨董・美術品をご処分の際には、六角堂までお問い合わせください。

舟越 保武(フナコシ ヤスタケ)1912~2002

1912年、岩手県二戸郡一戸町小鳥谷生まれ。父親が熱心なカトリック信者だった。県立盛岡中学校(現岩手県立盛岡第一高等学校)在学中(同期に松本俊介)に高村光太郎訳の「ロダンの言葉」に感銘を受け、彫刻家を志す。1939年 東京美術学校(後の東京藝術大学)彫刻科を卒業。このとき出会った佐藤忠良とは終生の友情を培うことになり、二人は戦後の日本彫刻界を牽引していく。

卒業後、独学で石彫をはじめ、数々の作品を発表して注目される。1950年、長男が生まれて間もなく急死したのを機に、自らも洗礼を受けてカトリックに帰依、キリスト教信仰やキリシタンの受難を題材とした制作が増える。1967年から1980年の間、東京芸術大学教授を勤める。その後、多摩美術大学教授を勤めた。1986年、東京芸術大学名誉教授に。1987年、脳梗塞で倒れ、右半身が不自由になったが、すぐにリハビリを開始。死の直前まで左手で創作を続けた。2002年2月5日、多機能不全で死去。89歳だった。