東京都墨田区吾妻橋にて渡辺秀紀、横山松雄、長谷川進之介の加茂桐箪笥。

  

東京都墨田区吾妻橋にて伝統工芸士 渡辺秀紀、横山松雄、長谷川進之介の加茂桐箪笥をお売りいただきました。

桐箪笥をご処分されたいとお電話いただき、本日出張買取させていただきました。お伺いするとお客様宅にはたくさんの素晴らしい桐たんすがございました。本日お売りいただいた桐たんすは、新潟県加茂市で作られている伝統工芸品加茂桐箪笥。伝統工芸士である渡辺秀紀、横山松雄、長谷川進之介の作品。渡辺秀紀の加茂桐箪笥は天丸の帯箪笥。帯箪笥とは、帯専用の桐たんすで、出し入れがしやすく機能的な作りが特徴です。通常の和たんすとの大きな違いは、横幅。帯の幅に合わせて制作するため、和たんすよりも狭く無駄のない作りです。引き出しには帯締め・帯揚げなどの小物が収納出来るよう作られております。横山松雄の加茂桐箪笥は四方丸下三大洋和箪笥という形のタンスになります。四方丸は箪笥の四方(四つの角)を丸める加工で、最高級のタンスによく見られます。天と地を丸めるので天地丸とも呼ばれ、天地丸はその佇まいから「四方全て丸くおさまる」と言われ縁起の良い箪笥といわれております。前飾りには金石 刀の銘があります。長谷川進之介のたんすは天丸下三大洋和箪笥という形のタンスになります。前飾りには秀鳳 刻の銘があります。お売りいただきました三竿の桐箪笥、多少の砥粉落ちや汚れ、小さなアタリなどはございますが、中の状態も良くまだまだ次へと繋げていける桐箪笥でございます。また、お着物も数点見させていただきました。南部紫根染のお着物など、当社で買い取りを強化している着物などあり、こちらは次回査定させていただくこととなりました。またお呼びいただけるとのこと、楽しみにお待ちしております。お売りいただきました桐箪笥、大切に次へと橋渡しさせていただきます。本日は六角堂のご指名、誠に有難うございました。

加茂桐箪笥(かもきりたんす)新潟県加茂市で作られる最高級の桐たんす。六角堂でも探し求めている桐箪笥の一つになります。加茂市で「桐たんす」が作られるようになったのは、およそ200年以上前(天明年間)と言われており、現在では日本全国の約70%の桐たんすが加茂で作られています。桐たんすと言えば「加茂」と言われるほど、その技術と品質は全国的に高い評価を受けています。数々の逸品を生み出してきたその技は脈々と受け継がれ、その伝統と優れた品質が評価され、1976(昭和51)年、通商産業大臣から伝統的工芸品「加茂桐箪笥」の指定を受けました。木肌のぬくもり、絹に例えられる白い艶や、柾目の色合いは、家具の最高級品の名にふさわしいものです。
『加茂桐箪笥伝統工芸士』(物故作家含む) 石川鬼千 田澤謙介 東樹義明 吉沢昭次 頓所芳男 皆川新司 番場堅介 中山昌二 坪谷哲男 三本和好 山本隆 鈴木浩市 水科政明 皆川繁之 横山松雄 番場堅 大橋勉 金井国男 鈴木進 神保良雄 石井克彦 高橋浩人 高橋聡 高橋研二 野本光男 藤田隆二 坂井昭兵 阿部健 斉藤敬二  江部雅之 大関正 堀正和 小柳幸太郎 小池茂次 坂内純一 長谷川進之助 渡辺秀紀