東京都東村山市にて東山魁夷のリトグラフ、平山郁夫の工芸画、薩摩切子など。

東京都東村山市にて東山魁夷のリトグラフ「月唱」、平山郁夫の工芸画「ユーフラテス河 朝陽」、尚古集成館監修 復元薩摩切子の猪口、琴、薩摩琵琶などをお売りいただきました。

業者様のご紹介で、お引越し前のお片付け整理でお呼びいただきました。絵画などを整理されたいとお電話いただき、本日出張買取させていただきました。お売りいただきましたお品は、東山魁夷のリトグラフ「月唱」、平山郁夫の工芸画「ユーフラテス河 朝陽」、尚古集成館監修 復元薩摩切子の紅被せガラス切子猪口、琴、薩摩琵琶などの和楽器。東山魁夷、平山郁夫といえば現代⽇本画家の中でも最⾼峰の画家とされております。東山魁夷の作品はリトグラフ(新復刻画)でタイトル「月唱」。著作権者である東山魁夷夫人の監修のもと、限定制作された複製リトグラフです。北海道の然別湖を取材して描いた作品。湖畔の水面に対岸の山が倒影された様子を描いています。深い青の世界にぽっかりと浮かぶ月はやわらかく輝き、照らされた世界は清澄な空気が流れ、水面に映る月との対比が美しい作品であります。平山郁夫の作品は大塚巧藝社の工芸画でタイトルは「ユーフラテス河 朝陽」。こちらも平山郁夫らしい素晴らしい作品となっております。どちらもタトウ箱あり、多少のシミはございます。当社買取強化中の作家作品ですので、お客様にご満足いただける査定額で買取することが出来ました。切子の猪口は人気の薩摩切子。復元薩摩切子は、島津家28代・薩摩藩主島津斉彬の時代に製造された薩摩切子を収蔵・展示している尚古集成館が監修しております。作品にはSHIMADZUのサインがあります。島津家自ら復元、創作したものであり、他で製造・販売されている品物と区別する意味も含めて、SHIMADZUマークの彫刻が施されています。こんな素敵なお猪口で呑むお酒は、さぞかし美味しいのでしょう。他にも演奏用のお琴や薩摩琵琶や撥なども併せてお売りいただきました。お引越し先に保管場所がなく、泣く泣くのご処分とのこと、大切に次へと橋渡しさせていただきます。本日はお忙しい中、当社をご指名いただき誠に有難うございました。

東山魁夷(ひがしやまかいい)1908-1999
1908年 横浜市に生まれる。
1929年 第10回帝展に「三国の秋」を出品し初入選。
1931年 東京日本美術学校日本画科卒業。結城素明に師事し、魁夷と号する。
1934年 第1回独文化交換学生としてベルリン大学入学。
1939年 第1回日本画院展で「冬日」が日本画院賞第一席となる。
1969年 文化勲章受章。文化功労者として顕彰される。
1979年 「日本東山魁夷絵画展覧会」が開催され訪独。
1980年 「第二期唐招提寺障壁画展」が開催される。
1995年 米寿記念「唐招提寺障壁画と画業60年の歩み、東山魁夷展」開催
1999年 死去。勲一等瑞宝章受章。
2005年 ⾹川県に「東⼭魁夷せとうち美術館」が開館

平山郁夫(ひらやまいくお)1930-2009
1930年 広島県で⽣まれる。
1945年 学徒勤労動員先にて被爆する。
1947年 東京美術学校(現・東京藝術⼤学)⽇本画科へ⼊学。
1952年 ⽇本画科を卒業後、前⽥⻘邨(まえだせいそん)に師事する。
1953年 第38 回院展に出品した「家路」が⼊選する。
1962年 第47 回院展出品作品「受胎霊夢」が⽇本美術院賞(⼤観賞)を受賞。ヨーロッパへ留学する。
1964年 第49 回院展出品作品「仏説⻑阿含経巻五」が⽂部⼤⾂賞受賞。
1974年 バチカン宮殿内現代宗教美術コレクションに「古代東⽅伝教者」を寄贈。
1974年 ローマ法王より、聖グレゴリオ騎士銀褒章を受章。
1976年 全国6 都市でシルクロード展を開催。
1978年 第63 回院展出品作品「画禅院⻘邨先⽣還浄図」が内閣総理⼤⾂賞受賞。
1981年 日本美術院理事となる。
1988年 東京藝術⼤学第6代学⻑に就任する。
1991年 フランス国立ギメ東洋美術館で「平山郁夫シルクロード展」開催。フランス政府よりコマンドール勲章を授与される。
1992年 中国日中国交正常20周年会議に出席。早稲田大学名誉博士となる。
1997年 「平⼭郁夫美術館」開館。
1998年 ⽂化勲章を受章。
2009年 逝去。