東京都立川市にて北村西望の銀製聖観世音菩薩、掛け軸、桐箪笥など。

   

東京都立川市にて北村西望の銀製聖観世音菩薩、掛軸、春日部桐箪笥などをお売りいただきました。

業者様のご紹介で、お荷物のお片付け整理でお呼びいただきました。桐たんすや掛け軸などをご処分されたいとご連絡いただき、本日出張買取させていただきました。お売りいただいたお品は、春日部桐箪笥、お父様が集めていらっしゃった仏像、掛軸など。桐箪笥は国の伝統工芸品に指定されている埼玉県の春日部桐箪笥。所々にシミ汚れなどございましたが、当社買取強化商品ですので、買い取りさせていただきました。掛け軸は日本画、山水画、幕末三舟の一人高橋泥舟の書など。銀製聖観世音菩薩は、彫刻家北村西望の作品。北村西望(きたむらせいぼう)1884~1987年は文化功労者として顕彰され、文化勲章を受章した日本彫刻界の泰斗です。お売りいただいた聖観世音菩薩は貴重な銀製の作品。残念ながら銀特有の変色で全体的に真っ黒となってしまっております。久々に箱から出してみて、作品のあまりの変貌にお客様は驚いておりました。可哀想な状態となってしまっておりますので、当社自慢の銀磨きで綺麗な状態に戻したいと思います。状態に難有ではありましたが、元の状態に戻ると信じ、お客様にご満足いただける査定額で買取しました。なるべく元の状態へと戻し、次に大切していただける方へと橋渡しさせていただきます。本日はお忙しい中、当社のご指名ありがとうございました。

北村西望(きたむらせいぼう)1884~1987年
明治17年 12月16日、長崎県に生まれる(現同県南有馬町白木野)。北村家は白木野の豪農で仏教に篤く、西望は四男の末子である
明治36年 京都市立美術工芸学校入学(彫刻科)。師の国安虎三郎、親友建畠大夢に囲まれて、創作に熱中する。日本画の同級生には川路柳虹、村上華岳などがいた
明治41年 文部省第二回美術展覧会に「憤図」が初入選する
大正5年 第十回文展に「晩鐘」が特選になり、翌年には早くも無監査となる
大正8年 第一回帝展の審査員となる
大正10年 東京美術学校教授となる。朝倉文夫も同じく教授になる
大正14年 帝国美術会員になる。「母子像」「喜ぶ少女」等の傑作を世に出す
昭和13年 「板垣退助翁」を国会議事堂内に設置
昭和22年 日本芸術院会員となる
昭和30年 長崎市「平和祈念像」完成
昭和33年 文化功労者に顕彰され、文化勲章受章。日展が創立されると共に常務理事となり、以後日展を中心に旺盛な創作活動を示す
昭和44年 社団法人日展会長となる
昭和45年 社団法人日本彫刻会名誉会長
昭和47年 長崎県島原城内に「西望記念館」完成。多くの作品を寄贈する
昭和49年 日展名誉会長
昭和50年 故郷の長崎県有馬町に「西望公園」完成
昭和51年 新宮殿に「天馬」奉納
昭和52年 広島平和公園「飛躍」設置
昭和53年 信貴山「聖徳太子像」設置
昭和55年 東京都「名誉都民」となる
昭和56年 御岳山「畠山重忠像」設置
昭和58年 日展「天女の舞」出品
昭和62年 3月、天寿をまっとうされる