東久留米市にて、翠嵐窯の建水、辻清明の茶碗、黄瀬戸茶入などの茶道具。

東京都東久留米市にて、油揚手時代黄瀬戸茶入、中村翠嵐窯の紫交趾唐草建水、辻清明の萩茶碗、木村清五郎の炭道具などの茶道具、北斎名画撰をお売りいただきました。

昨年お茶道具の整理でお呼びいただいたお客様に、再度お呼びいただきました。表千家茶道の師範をされていたお客様で、茶道具の在庫がたくさんございます。徐々にご処分されるとのことで、前回に続き本日も数点お売りいただきました。今回お売りいただいたお道具は、中村翠嵐窯の紫交趾唐草建水、辻清明の萩茶碗、木村清五郎の炭道具、油揚手時代黄瀬戸茶入、皆具や数茶碗など。時代黄瀬戸茶入は油揚手(あぶらげ手)のもので、大黒屋金襴の仕覆に納められております。こちらはお客様のお母様が大切にされていたお道具。口に直しがあるものの、良い茶入れに仕上がっております。北斎名画撰は葛飾北斎の名画を木版(縮刷版)をにしたもの。高見澤研究所発行、全49枚組。多少のシミはありましたが、全て揃っており比較的状態の良いものでした。こちらお客様が大切に保管していたお品でしたので、65000円の高額査定で買い取らせていただきました。本日も一点一点丁寧に査定させていただき、買取させていただきました。お客様、お客様のお母様が大切にされていたお道具、大切に次へと橋渡しさせていただきます。二度にわたり六角堂をご指名いただき有難うございました。
帰りに「丸源ラーメン東久留米店」へ寄り、食事をしました。いつもは肉そばを食べますが、今日は黒とんこつにドッカンねぎ。とても美味しくて、わたしもN尾氏も替玉いただきました!

中村翠嵐(なかむらすいらん)1942年(昭和17)~
交趾焼の第一人者として知られ、青、紫、黄、緑などの鮮やかな釉薬発色の交趾焼作品を得意としております。中村翠嵐の作品には、基本的な茶道具四器(水指、杓立、建水、蓋置)を一式そろえた皆具や茶碗、水指、蓋置、喰籠、香合、鉢、花入、茶器、火入、銘々皿など種類が豊富にございます。
1942年 京都で生まれでる。
1961年 京都市立日吉ケ丘高校美術課程陶芸家を卒業する。陶磁器上絵付業を営む父、初代翠嵐に師事する。
1974年 二代 翠嵐を襲名する。
1984年 第06回京都・清水焼展グランプリ受賞。第09回全国伝統的工芸展NHK会長賞受賞。
1987年 京都・清水焼伝統工芸士に認定される。
1993年 125年ぶりの海外展「現代の京焼・清水焼パリ展」に出品、同展実行委員長を務める。
2003年 京の名工 京都府伝統産業優秀技術者賞。
2010年 現代の名工(卓越した技能者)厚生労働大臣賞を授かる。
2014年 伝統工芸業務功労者として「瑞宝単光章」受章。
以後多数の個展・展示会を開催し活躍中。次代の娘も作陶中。

辻清明(つじせいめい)1927年(昭和2)~2008年(平成20)
富本憲吉や板谷波山と言った日本を代表する陶芸家に薫陶を受けると東京都多摩市に開窯。 「明る寂び」と呼ばれる美意識の表現を目指し信楽を中心に焼締を中心に作陶すると一躍大陶芸家へとのし上がる。 陶芸作品のほかにガラス工芸のコレクターとしても有名で、90年頃より自らもガラス製作を手掛けました。
1927年 東京都で生まれる。
1941年 姉・輝子と共に、辻陶器研究所を設立。日本現代工芸美術展で25回記念賞を受賞する。
1952年 新工人会を設立。
1952年 光風会展で工芸賞受賞。
1955年 現代生活工芸協会会となる夫人・協と共に多摩丘陵に辻陶器工房を設立。
1964年 日本陶磁協会賞受賞。
1968年 シドニー・ボナイスン画廊を皮切りに、以後世界中のギャラリーで個展を開催する。
1983年 日本陶磁協会金賞受賞。
1990年 藤原啓記念賞受賞。第33回日展審査員をつとめる。
2006年 東京都名誉都民に認定される。
2008年 肝臓がんのため逝去。
陶印は「清明」、「ツ」