東京都杉並区成田東にて、棟方志功の書「花深処」、日本画など。

 

東京都杉並区成田東にて、棟方志功の書「花深処」、日本画などをお売りいただきました。

遺品整理にてお呼びいただきました。
本日お売りいただいたお品は青森出身の人気版画家「棟方志功(むなかたしこう)」の三字書などの掛軸、日本画など。棟方志功の書には「花深処(はなふかきところ)」とあります。志向が好んで用いた言葉に花深処無行跡(はなふかきところぎょうせきなし)がありますが、こちらの三文字をとったものとなります。花深処無行跡とは自分がどんなに偉い人であろうと、金持ちであろうと、この大自然の中では、私たちは皆とても小さく、私たちの足跡などすぐに消されてしまうもの。という意。志功作品には「花深処」のつく作品が数多く残されております。
棟方志功は、版画作品が有名でですが、書、油絵、倭画、詩歌など版画以外にも多くの傑作を残しております。棟方志功は、ゴッホの作品に衝撃を受けて「わだばゴッホになる」と本格的に画家を志したと言われています。極度の近眼が原因となり、遠近感の表現や描写に悩まされ、版画の道へといきました。眼鏡が板につくほどの距離に顔を近づけての制作⾵景は有名であります。棟⽅志功は、板の声を聞き板の⽣命を彫り起こすという意味を込めて⾃⾝の版画を「板画」と称しました。また、中国の古法で和紙の裏から⾊付けする、裏彩⾊の技法も取り⼊れました。
六角堂では、棟方志功の作品を買取強化しています。版画・倭画・書を問わず、お持ちの志功作品の価値が知りたい・ご売却をお考えの際は是非六角堂へご相談ください。詳しいスタッフがお伺いし、丁寧に査定させていただきます。
本日はお父様の大切なお形見、当社にお売りいただきありがとうございました。大切に次へと橋渡しさせていただきます。
帰りに高円寺駅にある中華食堂一番館さんへ行き、スタミナとんこつに麻婆丼のセットをいただきました。こちらはとてもリーズナブルで美味しく、大好きなお店です。駅周辺の駐車場代が高いのが少し残念。

棟方志功(むなかたしこう)
1903年 青森県青森市の刀鍛冶職人である棟方幸吉とさだの三男として生まれる。
1924年 東京へ上京。
1928年 第9回帝展で出品した「雑園」(油絵)が入選。
1930年 文化学院で美術教師を務める。
1932年 日本版画協会会員となる。
1936年 柳宗悦、濱田庄司、河井寛次郎ら民芸運動の人々と交流する。
1938年 第2回新文展で特選。
1941年 第5回佐分賞受賞。
1945年 戦時疎開のため富山県に移住。
1952年 第2回ルガノ〈白と黒〉国際展で受賞。
1956年 ヴェネツィア・ビエンナーレの版画部門で日本人として初の国際版画大賞を受賞。
1960年 アメリカ各地で個展を開催。
1969年 青森市から初代名誉市民賞を授与する。
1970年 文化勲章受賞。
1975年 9月13日、肝臓癌のため逝去。享年72歳。青森市に棟方志功記念館が開館。