千葉県八千代市にて、柿右衛門原画香蘭社の花瓶、藤田喬平の花瓶、茶道具など。

 

千葉県八千代市にて、酒井田柿右衛門原画香蘭社製の花瓶、藤田喬平の手吹花瓶、小柳金太郎の樺細工まくり張抹茶入、茶道具などをお売りいただきました。

本日は四件の出張買取。千葉県船橋市、八千代市、市川市、東京都豊島区を回りました。一件目は業者様のご紹介で千葉県船橋市へ桐箪笥の処分でお呼びいただきました。お売りいただいた桐箪笥は伝統工芸品春日部箪笥、新潟県の加茂桐箪笥同様、伝統工芸品に指定されている桐たんすで、六角堂でも買取を強化しております。状態も良く、お客様にお喜びいただける査定額で買い取らせていただくことが出来ました。二件目は八千代市へ、お荷物のお片付け整理でお呼びいただきました。こちらでは茶道具や陶器などを多数お売りいただきました。香蘭社製の花瓶は有田焼の名工十三代酒井田柿右衛門の原画「花鳥図 春」をもとに香蘭社が作陶されたものです。抹茶入れは樺細工で作られたもの。樺細工は桜の樹皮を使った秋田県を代表する工芸品。小柳金太郎氏は樺細工職人としてその生涯を捧げた名工で、現在に至るまで数々の業績を残されました。藤田喬平の手吹花瓶は共箱に破損、本体に痛みなどありましたが、こちらも買い受けさせていただきました。他にも茶道具一式、コレクションボードなどを買い取らせていただきました。お問い合わせ時から作業時に至るまで親切にしていただき有難うございました。三件目は業者様のご紹介で、市川市行徳へ遺品整理でお呼びいただきました。こちらではお母様のご遺品である和たんす、着物、アクセサリーなどをお売りいただきました。和箪笥は民芸箪笥で、欅に南部金具が付いた素晴らしいものでした。お着物は多少シミや汚れなどございましたが、全て正絹のもので作家物なども数点ございました。良いお品をお売りいただき有難うございました。四件目は、東京都豊島区池袋本町へ家具の買い取りでお呼びいただきました。こちらは一年近く前にお呼びいただいたお客様で、お家の建て替えが完了したので不要になられた家具を買取に行かせていただきました。お売りいただいたのはチーク製の食器棚。一年近く前にお呼びいただいた時に査定させていただいた家具でした。前の三件の移動に時間が掛かってしまいお待たせしてしまいましたが、気持ちよく受け入れて下さいました。久々にお会いでき嬉しかったです。お家もとても素敵な家が建っており、羨ましかったです。また何かございましたら、ご連絡ください。六角堂のご指名、有難うございました。
本日のランチは、千葉県八千代市八千代台駅にある吉野家さんへ行きました。どうしても牛丼を食べたくなり、わざわざ五キロ以上も離れた場所まで向かっておりました。とろろをトッピングしましたが、とても美味しかったです。

13代 酒井田柿右衛門(さかいだかきえもん)1906~1982
1906年 12代酒井田柿右衛門の長男として佐賀県に生まれる。本名、渋雄。
1924年 有田工業学校製陶科を卒業。
1953年 父とともに濁手素地の復興に成功。
1963年 13代酒井田柿右衛門を襲名。
1972年 紫綬褒章を受章。
1978年 勲四等旭日小綬章を受章。
1982年 死去。

藤田喬平(ふじたきょうへい)1921~2004
1921 東京都新宿区に生まれる
1944 東京美術学校工芸科彫金部卒業
1949 2年間務めた岩田硝子工芸退社。ガラス作家として独立
1964 流動ガラスの代表作「虹彩」を発表
1973 飾筥の代表作「菖蒲」を発表
1977 ヴェネチア・ムラノ島にてガラス製作を始める
1989 恩賜賞・日本芸術院賞受賞。日本芸術院会員就任
1996 藤田喬平ガラス美術館開館
1997 文化功労者顕彰、紺綬褒章受章
2002 文化勲章受賞
2004 逝去

小柳金太郎(こやなぎきんたろう)1922~2014
樺(かば)細工師 現代の名工。
14歳で樺細工職人となり、戦時中、民芸運動の父とされる柳宗悦の指導を受けた。
1975年に「現代の名工」に選ばれた。76年県芸術選奨、81年県文化功労者。2014年逝去。