東京都中野区沼袋にて、岩田久利の瑠璃金彩壷、桐箪笥の買取。

東京都中野区沼袋にて、ガラス工芸家岩田久利の瑠璃金彩壷、桐箪笥などをお売りいただきました。

お引越し前のお片付け整理でお呼びいただきました。本日お売りいただいたお品は、人気ガラス工芸家岩田久利の作品、伝統工芸品名古屋桐箪笥など。岩田久利の作品は6点ほどございました。残念ながら共箱等の付属品はありませんでしたが、六角堂で買取を強化している作家作品ですので、お客様にご満足いただける査定額で買い取らせていただきました。色ガラスの粋、ガラスの詩人と称えられた岩田久利。繊細華麗、金箔を縦横に使いこなし、絶えず新たな表現に挑戦し続けました。瑠璃金彩壷は瑠璃色のガラスに金箔が入れ込まれた艶やかな壷で、岩田久利の作品の中でも最上作品といえます。作業途中にお茶や和菓子を用意していただいたり、お気遣いいただき有難うございました。お茶菓子とても美味しかったです。ご実家にある掛軸の査定でまたお呼びいただけるとのこと、楽しみにしております。本日は有難うございました。
帰宅途中、中野区にある「ジョナサン鷺宮店」で、骨董屋の仲間たちと合流し、食事をしました。ピザにカレーうどん、あんみつなど、とても美味しかったです。今夏はとても暑い日が続いておりますので、たくさん栄養をとって乗り越えたいと思います。明日は倉庫作業の為、出張買取はお休みします。

岩田久利(いわた ひさとし) 
◆略歴◆
1925年 岩田藤七の長男として生まれる。
1939年 小寺健吉画塾に学ぶ。
1941年 廣川松五郎に師事、デザインを学ぶ。伊藤熹朔に師事。
1942年 和田三造に師事、デッサン、図案を学ぶ。春台美術・本郷研究所に通う。
1944年 東京美術学校(現東京芸術大学)工芸部図案科入学。
1946年 外山卯三郎に西洋美術史およびバウハウス・デザイン運動を学ぶ。
1947年 阿部俊夫にガラスの科学的基礎を学ぶ。
1948年 森谷太郎教授にガラス組成の指導を受ける。株式会社岩田硝子製造所入社。
1949年 第5回日展初出品。初入選、以後毎年出品、連続入選。糸子と結婚。
1950年 東京工業大学窯業科ガラス研究室研修修了。
1951年 東京美術学校工芸部図案科卒業。
1953年 岩田工芸硝子株式会社に社名変更、代表取締役社長となる。
1955年 第11回日展特選受賞。国際工芸美術家協会設立、初代理事長。
カリフォルニア州博覧会・ブラッセル博覧会にて金賞受賞。
1956年 第12回日展特選受賞。
1957年 財団法人日本デザイン協議会理事。財団法人世界デザイン会議日本運営設立準備委員。
1959年 第2回日展審査員。以後数回。
1963年 武蔵野美術大学講師。窯業協会理事(~1967)
1966年 第7回国際ガラス会議年会参加。
1968年 日本硝子製品工業会評議員。
1971年 初の個展開催。
1972年 日本ガラス工芸協会創立、初代会長。日展評議員
1973年 社団法人窯業協会理事(工芸担当)。
1974年 現代工芸美術家協会評議員。
1975年 第1回「資生堂 現代工藝展」に出品。以後毎回出品。
岩田工芸硝子株式会社社長を糸子に譲り、ガラス制作に専念する。
1976年 第8回日展文部大臣賞受賞。労働省より技能者表彰審査員委嘱される。
1979年 紺綬褒章受章。
1980年 父岩田藤七死去。
1981年 ホテルニューオータニ鶴の間にガラスによる大装飾壁面製作。
1982年 第23回毎日芸術賞受賞。第38回日本芸術院賞受賞
1986年 ニューヨークメトロポリタン美術館20世紀Design and Architecture部門に藤七・久利・糸子作品が永久収蔵される。
1993年 最終の個展開催。日展及び資生堂現代工藝展に最終出品。
1994年 1月8日死去。68歳。
叙勲 勲四等旭日小綬賞