さいたま市浦和区にて、徳力富吉郎の木版画、ウィルハイムの油彩画。

埼玉県さいたま市浦和区にて、創作木版画家である徳力富吉郎の木版画集「京の四季」、オランダの女流画家ウィルハイムの油彩画「丘で」であるをお売りいただきました。

お荷物のお片付け整理でお呼びいただきました。先日お電話いただき、青森県のご実家から小館善四郎の絵画を持って帰るので出張するようご依頼いただきました。青森県からさいたま市浦和区までお持ち帰りくださり有難うございました。小館善四郎の絵画は残念ながら印刷ものでございました。油彩画もあるようですが、こちらはお父様がまだ残したいとのことで青森に残されるようです。他にお売りいただいた絵画は、オランダの女流画家ウィルハイムの油彩画「丘で」や刺繍額、書の額など。また、創作木版画家である徳力富吉郎の木版画集「京の四季」も併せてお売りいただきました。木版画集は既に額装されているものを含め、三枚のみ。四季のものですので、一枚の欠品でしょうか。欠品、シミなどはございましたが、当社で買い取りを強化している作家作品ですので、買い受けさせていただきました。この度は六角堂をご指名いただき有難うございました。
今日は近所のふじみ野市で「おおい祭り」が行われておりました。昨年も寄ったのですが、活気のあるお祭りでした。息子たちは山車囃子が気に入ったようで、長い間見とれておりました。今夜はお団子やお好み焼きなどで夕食を済ませました。

徳力富吉郎(とくりきとみきちろう)
版画界の第一人者として活躍した木版画家。
1902 3月22日、京都市下京区に生まれる。代々画家の家系で、本願寺絵所を預かる旧家で十二代目に当る。
1924 京都市立美術工芸学校、及び、絵画専門学校を首席で卒業。山元春挙、土田麦僊、鹿子木盂郎に日本画、洋画を日野慶吉、大岩徳蔵に師事して版画を学び、国画創作協会第六回展で日本画「人形」を出品、樗牛賞を受賞する。
1928 平塚運一、棟方志功ら版画家と同人雑誌「版」を刊行。
1929 土田杏村氏などの推薦により、版画雑誌「大衆版画」を発行。春陽会に創作版画出品発表(以降、10年間連続出品)。
1946 終戦と同時に版画製作所「版元まつ九」を設立し、幾多の従弟を養成する。産業的版画の量産を始め、木版手摺の絵葉書を製作、全日本絵葉書コンクールに出品受賞する。
1962 米国、及び、欧州各国の古美術見学やスケッチ旅行にて約2ヶ月ほど渡る。
1964 米・英・独各地にて、デモンストレーションを行い、好評を得る。
1965 東京銀座いとう画廊にて、第一回個展開催。
1968 米クリーブランド市メーカーカンパニー百貨店で、棟方志功らと同時個展を開催。
1978 4月29日、勲四等瑞宝章を受賞。
1980 京都市文化功労賞を受賞。
1985 本願寺名誉総裁賞を受賞。
1990 京都仁和時国宝「孔雀明王」(千三百度摺)の復元、摺刷を監修。
1992 京都府特別文化功労賞を受賞。
1996 日本浮世絵協会より、浮世絵奨励賞を受賞。
2000 7月1日、京都市左京区の病院で死去、享年98歳。